2025年4月12日現在、ETH ETF(イーサリアム上場投資信託)のステーキング報酬に関する状況は以下の通りです。
現在ステーキング報酬を提供または提供予定のETH ETF
◆カナダ
3iQEtherStakingETF(ETHQ):既にステーキング報酬を提供しています。
2025年4月8日時点のステーキング利回りは1.90%です。TFSAおよびRRSPの対象です。
PurposeEtherStakingCorpETF(ETHC):ステーキング報酬を提供しています。
報酬の最大20%が管理手数料として徴収されます。TFSAおよびRRSPの対象です。
◆ヨーロッパ
21SharesEthereumStakingETP(ETHA):ステーキング報酬をNAV(純資産価値)に反映する形で提供しています。
CoinSharesPhysicalStakedEthereum:ステーキング報酬を提供しています。
ETCGroupPhysicalEthereum:ステーキング報酬を提供しています。
ETCGroupEthereumStakingETP:ステーキング報酬を提供しています。
BitwiseEthereumStakingETP(ET32):ステーキング報酬の90%が投資家に還元されます(10%は手数料)。
その他、VanEck、WisdomTree、AMINA、Xtrackersなどもステーキング機能付きのETH関連ETPを提供しています。
◆香港
BoseraHashKeyEtherETF:保有するETHの最大30%をステーキングし、報酬を再投資する予定です。
◆米国
現時点では、米国の現物ETH ETFはステーキングを行っていません。
BlackRockのiSharesEthereumTrustETF(ETHA)は、現時点ではステーキングを行う予定はないと明言しています。ステーキングには運営上の複雑さや規制上の課題があるためとしています。
しかし、FidelityやGrayscaleなどの運用会社は、SEC(米国証券取引委員会)に対し、ETH ETFでのステーキングを許可するよう提案を行っています。
CboeBZXはFidelityEthereumFund(FETH)のETHステーキングを許可する提案をSECに提出しています。
NYSEArcaはGrayscaleEthereumTrustETFおよびGrayscaleEthereumMiniTrustETFでのステーキングを許可する提案をSECに提出しており、SECは現在審査中です。
21SharesもCoreEthereumETFでのETHステーキング許可をSECに申請しています。
ステーキング報酬の仕組み
ETFが保有するETHをバリデーターに委任(または自社でバリデーション)することで、ステーキング報酬を得ます。
これらの報酬は、ETFのNAVの上昇、管理手数料の削減、または投資家への配当といった形で投資家に還元される可能性があります。
ステーキング報酬の利率は、ネットワークの状況やステーキングされているETHの量などによって変動します。
注意点
米国ではまだステーキング機能付きのETH ETFは承認されていませんが、今後の規制緩和によっては導入される可能性があります。
ETH ETFでステーキング報酬が得られるかどうかは、そのETFの所在地や運用方針によって異なります。
投資を検討されているETH ETFがステーキング報酬を提供しているかどうかは、各ETFの目論見書や運用会社のウェブサイトで確認するようにしてください。
ステーキング報酬には手数料がかかる場合があります。