【仮想通貨チャート分析】ソラナ(SOL)vsイーサリアム(ETH)

【仮想通貨チャート分析】ソラナ(SOL)vsイーサリアム(ETH)

今年1月のトランプ大統領就任から約3カ月半に渡ってアルトコインの仮想通貨市場は、トランプ関税の影響による不透明感、さらにFRBによる利下げ期待が遠のき、下落の一途をたどってきました。
しかし、4月に入って年初来最安値を付けると、ようやく底打ち感から上昇に向かい始めてきました。
ここからは、注目度の高いアルトコインの主要銘柄のひとつであるSOLについて解説していきます。

■ソラナの特徴

ソラナは、高速かつ低コストな取引処理を実現した「イーサリアムキラー」と呼ばれる次世代のブロックチェーンプラットフォームです。
2020年にメインネットをローンチし、急速に注目を集めています。
ソラナの特徴は以下の通りです。

1. 高速処理と低コスト

• 1秒間に約13万TPS(トランザクション処理数)の処理能力を持ち、これはイーサリアムの約100倍、ビットコインの約10万倍の速度です。
• 取引手数料は非常に低く、平均0.00025ドル程度とされています。

2. 独自のコンセンサスアルゴリズム

• ソラナは、Proof of Stake(PoS)とProof of History(PoH)を組み合わせた独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
• PoHは、ネットワークの経過時間を証明することで、ブロックチェーンの同期を高速化する仕組みです。

3. スケーラビリティの高さ

• ソラナは、水平方向にスケーラブルなアーキテクチャを採用しており、ネットワークにノードを追加することで処理能力を向上させることができます。
• 将来的には、数百万TPSの処理能力も可能とされています。

4. 活発な開発コミュニティ

• ソラナには、活発な開発コミュニティが存在しており、様々なDApps(分散型アプリケーション)が開発されています。
• DeFi(分散型金融)やNFT(非代替トークン)などの分野で、注目を集めているDAppsも多くあります。

5. 通貨の発行上限

多く暗号資産仮想通貨では発行数量の上限が設定されています。
例えば時価総額が最も大きいBTCは発行上限が2100万枚に設定されています。
これに対してソラナは発行上限が設けられていません。
そのためソラナはインフレ資産としての性質を有しおり発行残高が過剰になると価値が低下する可能性があります。
なおソラナの発行残高増加率、これをインフレ率と言いますが、一定の範囲内で収まる仕様となっています。
このソラナの発行に関する仕様のことをインフレスケジュールといい、初年度の8%から毎年一定の割合で低下し現在はインフレ率1.5まで低下しています。

6. 他のブロックチェーンとの相互運用性

• ソラナは、他のブロックチェーンとの相互運用性を実現するための取り組みを進めています。
• 将来的には、異なるブロックチェーン間でシームレスに資産を移動できるようになる可能性があります。

7. ステーキング報酬

• ソラナは、PoSを採用しており、SOLトークンをステーキングすることで報酬を得ることができます。
• 年間利回りは約5%程度とされています。

◆市場シェア

ステーブルコイン発行量・取引量シェア
チェーン ステーブルコイン
発行総額($)
ステーブルコイン
発行シェア(%)
トランザクション
取引量シェア(%)
ETH 1,350億$ 57% 20%
TRON 83億$ 31% 17%
SOL 12.8億$ 5% 25%
BSC 10億$ 4% 4%
BACE 30%

※ソラナはステーブルコイン発行シェアでは5%と低いですが最近では急速に成長しており、DEX関連の取引シェアも高く全体で27%~36%を占めておりイーサよりも高い水準にあります。
アクティブアドレス数では1.3億にのぼりイーサ全体(L1+L2)1,370万の10倍も利用されています。

■ソラナ(SOL)リスク要因

◆ネットワーク停止

ソラナは過去に何度かネットワークが停止する事故が発生している。
これは想定外に処理すべきトランザクションの量が激増したことが原因で、現在は対処済みである。

◆激化する競合関係

ソラナと競合するイーサ(ETH)はレイヤー2技術の進化によって、課題となっていた処理速度と手数料の問題は解決に向かっており、競合相手との関係がますます激化することになる。

◆インフレ率とアンロックスケジュール

25年の年間インフレ率は5%~6%、これまで大規模なアンロックで価格が急落するリスクを抱えてきましたが、現在は1.5%程度まで下がってきましたので急落のリスクは低下しています。

■ソラナ(SOL)チャート分析


1月20日のトランプ大統領就任によって、仮想通貨市場は暴騰することが予想され、13日に付けた最安値26,779円から大統領就任の前日の19日には46,267円まで約2万円の上昇となりました。
多くの人が仮想通貨バブル入りを予想したと思う意ますが、予想に反して20日の大統領就任日から雪崩を打ったような暴落相場が始まります。
ここから3カ月後の4月7日には、年初来最安値16,634円を付け65%の大暴落となりました。
結局4月に大底を付けた後、急回復が始まり7月に入ると30,000円の高値を付けています。

8月13日、7月に付けた高値30000円まで再浮上してきましたが、14日に発表された米PPI(卸売り物価指数)では予想を大幅に上回る上昇によりインフレ懸念が台頭、仮想通貨市場は急落に見舞われソラナは28000円割れで推移しています。
トランプ関税の影響、利下げ期待の後退など下落する要素もあり、ソラナの価格も調整される可能性がありますが、10月にはソラナの現物ETFが承認される可能性が高いですから9月は押し目買いの好機となります。

ソラナは、まだ発展途上のプラットフォームですが、その革新的な技術と活発な開発コミュニティにより、今後大きな成長が期待されています。
ソラナの圧倒的な高パフォーマンスから今後の成長が期待されるDeFi(分散型金融)分野での活用が期待できます。
VISAがソラナのブロックチェーンを利用して、ステーブルコイン決済を導入。
ShopifyがソラナPayを導入して数百万の店舗でSOLでの決済が可能になる。

ソラナに関する参考情報は以下のとおりです。
ソラナ公式サイト: https://solana.org/
ソラナ ホワイトペーパー: https://solana.com/
ソラナ エクスプローラー: https://solscan.io/

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