2023年5月10日、Bardの言語モデルがLaMDAからPaLM2にレベルアップしました。
現在Bardは試験運転中となっていますが、これにより高機能と高精度なAIツールとして認知されることになりそうです。
Bardの特徴としては最新の情報にアクセス出来るため、精度があがって高品質な応答が得られることです。
さらにBardは今のところ無料で利用できることがユーザにとって大きなメリットになっています。
他の生成AIは無料で提供されているものでも利用制限があったり、機能が制限されていて応答の品質低い、などユーザにとって必ずしも使い勝手が良いとは言えません。
ウェイトリストへの登録も不要になり、順番による承認待ちの必要がなくなり、Googleアカウントだけで利用可能となりました。
これまで利用できなかったGoogle Workspaceのアカウントでも利用も可能です。
但し、Twitterの投稿を見ると、個々のアカウントによって利用できる機能が異なるようです。
この記事では、8月末現在公開されている最新のBardの情報を解る範囲で掲載しています。
■言語モデルの比較
ChatGPTの言語モデル比較 | |||
Bardのモデル | パラメータ数 | ChatGPTのモデル | パラメータ数 |
LaMDA | 1,370億 | GPT-3 | 1,750億 |
PaLM | 5,400億 | GPT-3.5 | 3,550億 |
PaLM2 | 非公開 | GTP4 | 非公開 |
一般的にはパラメータ数が増えると精度が上がって品質の高い回答が得られる傾向があります。
PaLM2とGPT-4のパラメータ数は非公開で比較することは出来ませんが、両者に大きな差はないと解釈されます。
■Bardの初期から現在まで
2023年2月6日、CEOサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)CEOによって、会話型AIサービスGoogle Bardが紹介される。
初期段階では、一部のテスターのみにサービスが公開され、その後一般公開の予定。
2023年3月21日、Bardは米国と英国の2カ国で英語版がリリース。
2023年4月19日、順番待ちのウェイティングリストに登録することで、承認されると日本でも利用可能となる。
2023年5月10日、世界中の約180カ国で利用可能となり、今後40言語以上に対応(日本語と韓国語版を先行して公開予定)
次世代言語モデルであるPaLM2を発表、多言語、推論、およびコーディング機能が大幅に向上した最先端の言語モデルとして紹介された。
◆2023年7月13日、40言語以上に対応済となる。
マルチモーダルに対応するGoogleレンズ機能が搭載され、画像や音声の利用が可能となる。
PythonやJavaScriptなど20以上のプログラミング言語のコード生成とテストが可能となる。
●ページの背景色が選択可能になった
今までbardの画面の背景色は、ライトモード(白)一色でしたが、ダークモード(黒)が追加されました。
私のPCでは右上の歯車アイコンをクリックして切り替えることができます。
ライト(light)モード
ダーク(dark)モード
●Bardの応答を保存する
応答メッセージの後に表示される「<」アイコンをクリックすると以下のメニューが表示される。
・共有
・Googleドキュメントにエクスポート
・Gmailの下書きを作成
表示された3つの中から選択して保存することができる。
コピー&ペーストするよりも簡単な操作で保存ができるので便利。
●Bardの応答は3種類
Bardからの応答は同時に3種類提示されるため、他の応答を参照することも可能。
それだけ自分が期待する応答が得られる確率が高くなる。